■ 比良・イン谷〜コヤマノ岳
・・・・2020年07月05日
2020.7.5

雨の合間を縫って行けるお山は比良くらい、朽木から登ると山ビルが怖い。何しろ、高温多湿の梅雨の時期、彼らの気力は充実している。雨の合間と云いながら、時々雨粒の落ちてくる暗い空、上の駐車地には十数台の車が並ぶ。目の前を歩き始めた4人のパーティー、今や有名人となった方のテントサイトに足を運ぶ。テントには、青いターフで屋根が張られ、QOLの向上が図られていた。

増水した谷川を越え、岳道に入ると克く整備された道がある。どなたの手によるものか、敷石、縁石に至るまで、細かな細工は驚くほど、相当な集中力がなければこうはなるまい、有り難い。歩き易くなった途だが見るものに事欠く。アジサイもなければガスで遠望も無い。かといって、鹿の痕跡は殆どないから、昨日今日の食害では無い。やはり、食料に窮した鹿の西域への大移動は、仮説ではなく現実のものかも。

大移動が現実なら、来年あたりの林床には、お花の復活は期待できよう。前後に人気の無い道ではあるが、来年の今頃は人気のコース、である事もあり得るのだ。カモシカ台を過ぎると傾斜が増す、これを過ぎたら北比良峠、のはずであったが期待外れ、道のりはまだまだ長かった。雨後の正面谷は崩壊、落石の危険が伴う、で岳道を歩いている訳だが、皆様はほぼ正面谷から青ガレ、金糞峠を歩いている。距離の短い事は、重要な判断材料のひとつなのだ、、、。

葉を叩く雨音が激しくなる頃、北比良峠の枯れ松の前、松はなにゆえ枯れたのであろう?、ケーブル跡に、長く影を宿した木であった。ここから八雲ヶ原までは降る事になる。金糞峠なら、順当に高度を稼いでコヤマノ岳に這い上がる頃だ。やはり無駄の多いコースかも?。ではあるが、今更愚痴っても益が無い。降る途中で男性の単と遭遇、ダブルストックは羨ましい。

八雲ヶ原に着いたところで、3名のパーティーが北比良峠に消えて行った。後には人の姿が無い。雲間が切れて、やや明るくなった湿原の前で沈思黙考、ここで終えても遜色はあるまい、しかし、自責の念が幾らか残る、計画通りに行こうかな。イブルキノ木場経由の武奈ヶ岳は2度目である。それも、積雪のあるときであるから、今頃のこのコースは始めてだ。いわんや十数年も前の話で、随分変わったとしてもおかしくない。

夏草の中を縫って続く登山道、今日の踏み跡は全く無い。暗い林を過ぎると増水した谷川を越え、この後ルートは谷川に沿って続いている。あたりを覆うコアジサイの群落、ここまで来ると、コアジサイには鹿の影響は見られない。が、谷を覆う植物はコアジサイとサワフタギ、これにはきっと鹿が関与している、と思う。それにしても、谷川の水は多く、渡渉の度に気を使う有り様。こんなルートに人は来ない、と思っているところへ単の男性が降って来られた。

前方の尾根に明るさが見え、漸くコヤマノ岳が見えて来た。右の葉叢越しには武奈ヶ岳も見える。ここで再び雲行きが怪しい、冷たい強い風が吹きガスが流れて小雨がパラパラ、武奈ヶ岳ピークを辞した団体さんが降りて来られる。今日の目的地はコヤマノ岳に変更!、34mほどは低いがブナ林ならばこちらが綺麗。ブナ林の中の、木の根の途を歩いてコヤマノ岳、3mの雪の上で、昼食を食べたのはここだった!。八雲ヶ原への展望地で小休止。

降りは、目の前の尾根に出来た踏み跡を辿って金糞峠に降りよう。このルートも、良き峠谷の走破が困難な、積雪時のラッセルのルートであった。降る途中でトレランの男性と遭遇、ルートは峠の大分手前で谷に降っていた。久しぶりの良き峠谷、金糞峠も変わり無い。降るガレ場には樹木が成長し、木陰などが出来るちょっと優しい途に変わっていた。しかし、歩き辛い事には変わりなく、落石などの恐れの残るルートであった。


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